当記事では、パチンコ店の自家買いで宮城県の経営会社と元社長が書類送検された件について、事件の概要・自家買いの意味・三店方式との関係・風営法の罰則をわかりやすく紹介します。
2026年10月30日、宮城県警が発表しました。県内のパチンコ店でこの種の摘発があったのは、2007年以来です。
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パチンコ店の自家買いで宮城の経営会社と元社長が書類送検された概要
パチンコ店の自家買いの疑いで書類送検されたのは、仙台市の経営会社と、創業者で元社長の男性(71歳)です。容疑は風俗営業適正化法(風営法)違反です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表 | 2026年10月30日・宮城県警 |
| 送検された側 | 仙台市のパチンコ店経営会社と、創業者の元社長(71歳) |
| 容疑 | 風営法違反(客に提供した賞品の買い取り) |
| 行為の日時 | 2026年1月20日 |
| 場所 | 同社が石巻市で営業していたパチンコ店 |
| 内容 | 客の特殊景品4枚を、計3,500円で買い取った疑い |
| 認否 | 元社長は容疑を認めている |
| 店のいま | すでに閉店 |
報道はkhb東日本放送、河北新報、tbc東北放送、仙台放送、朝日新聞などが一斉に伝えました。元社長は調べに対し、「全て私の責任です」と話しているそうです。
自家買いの事件で「別会社の買取所」が問題になった理由
自家買いの事件で注目したいのは、買取所の扱いです。景品は、店とは別の会社が運営する買取所に持ち込まれていました。
それでも警察は、店側が買取所を実質的に運営していたとみています。形のうえで会社が分かれていても、中身が同じなら店の買い取りと同じ、という判断です。
金額は3,500円と小さく見えます。とはいえ問題は額ではなく、店と買取所が一体だったかどうかです。個人的には、ここが今回のニュースの核心だと感じるところです。

3,500円でも立件されるってことは、金額より「仕組み」が見られてるってことだな。
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パチンコの自家買いとは?風営法で禁じられている行為
パチンコの自家買いとは、店が客に出した賞品を、店自身が買い戻すことです。業界ではこう呼ばれています。
風営法第23条第1項は、パチンコ店がしてはいけない行為を定めています。その第2号が「客に提供した賞品を買い取ること」です。同じ項の第1号では、現金や有価証券を賞品にすることも禁じています。
| 風営法第23条第1項 | パチンコ店の禁止行為 |
|---|---|
| 第1号 | 現金または有価証券を賞品として提供すること |
| 第2号 | 客に提供した賞品を買い取ること |
| 第3号 | 玉やメダルを客に店の外へ持ち出させること |
| 第4号 | 玉やメダルを保管したことを示す書面を客に発行すること |
店が玉を賞品に換え、その賞品を店が現金で買い戻せば、実質は玉と現金の交換です。そうなると遊技ではなく賭博に近づくため、法律ではっきり禁じているわけです。
自家買いが「現金を出すのと同じ」になる流れ
流れを並べると、問題点がよく見えます。
- 客が玉やメダルを特殊景品に交換する
- その特殊景品を、店(または店と一体の買取所)が現金で買う
- 結果として、店から客へ現金が渡ったのと同じになる
言い換えれば自家買いは、第1号の「現金を賞品にしない」という決まりを、裏から崩す行為です。だからこそ第2号で別に禁じられています。



「賞品を買い戻す」と「現金を渡す」が同じ意味になっちゃうってことか。
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パチンコの自家買いと三店方式の違い
パチンコの自家買いを理解するには、三店方式を先に見ておきたいところです。三店方式は、景品の流れを3つの事業者に分ける仕組みです。
| 事業者 | 役割 |
|---|---|
| パチンコ店 | 玉やメダルを特殊景品に交換する |
| 景品買取所 | 客から特殊景品を買い取る |
| 景品問屋 | 買取所から特殊景品を仕入れ、パチンコ店に卸す |
ポイントは、3つの事業者が独立して経営されていることです。店は買い取りをせず、買取所は店とは別の事業者として動きます。tbc東北放送の報道も、この三店方式に触れています。
三店方式でも「実質的な運営」なら自家買いになる
今回の件は、三店方式の形をとりながら、店が買取所を実質的に運営していたとみられたケースです。看板が別会社でも、店が裏で回していれば独立とはいえません。
三店方式は「それぞれが独立していること」が前提の仕組みです。前提が崩れれば、自家買いと同じ扱いです。ニュースを読むときは、この「独立しているか」という視点を覚えておきましょう。仕組みの成り立ちを詳しく知りたいなら、パチンコ産業史―周縁経済から巨大市場へ―が戦後からの流れを追っていて参考になります。



独立してるから成り立つ仕組みなのに、中身が一緒だったら意味ないもんな。
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パチンコの自家買いの罰則と法人も書類送検された理由
パチンコの自家買いは、風営法の罰則の対象です。第53条で、第23条第1項第1号・第2号の違反は次の刑と定められています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠 | 風営法第53条第3号 |
| 対象 | 第23条第1項第1号・第2号の違反(現金賞品・賞品の買い取り) |
| 刑 | 6月以下の拘禁刑、もしくは100万円以下の罰金。または両方 |
| 法人への罰金 | 第57条の両罰規定により、法人にも罰金刑 |
自家買いで会社も送検された「両罰規定」
今回、元社長だけでなく経営会社も書類送検されました。理由は風営法第57条の両罰規定です。
両罰規定では、従業者や代表者が業務で違反したとき、行為者に加えて法人にも罰金刑を科すことになっています。会社の業務として行われた違反は、会社の責任でもあるという考え方です。
条文を手元で確かめたいなら、風営法―法律・施行令・施行規則(重要法令シリーズ)が便利です。施行令や施行規則までまとめて引けます。
宮城では2007年以来の自家買い摘発
khb東日本放送の報道によると、宮城県内のパチンコ店でこの種の摘発があったのは2007年以来です。約19年ぶりの摘発というわけです。
自家買いは、店と買取所の関係を立証する必要があります。そのぶん摘発例が少ないと考えられます。今回は、金額が小さくても仕組みそのものが問われた点で、業界でも注目を集めそうです。
宮城県内でいま営業しているお店の情報は、宮城県のパチンコ店の周年日一覧にまとめています。



約19年ぶりの摘発か。店も閉まってるし、静かに終わった話じゃなかったんだな。
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【まとめ】パチンコ店の自家買いで宮城の経営会社と元社長が書類送検
- 宮城県警は2026年10月30日、仙台市の経営会社と元社長を風営法違反の疑いで書類送検した
- 2026年1月20日、石巻市の店で特殊景品4枚を計3,500円で買い取った疑い。店はすでに閉店
- 買取所は別会社だったが、店が実質的に運営していたとみられている
- 自家買いは風営法第23条第1項第2号で禁止。罰則は6月以下の拘禁刑か100万円以下の罰金、または両方
- 法人も両罰規定(第57条)で罰金刑の対象になる
三店方式は、店・買取所・問屋がそれぞれ独立していてこそ成り立ちます。今回の書類送検は、形ではなく中身が見られることを示した一件でした。
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