当記事では、パチンコの新台販売台数について、2020年度からの推移・2026年度の見通し・ホールが新台を買わなくなった背景・メーカーの価格の動き・打ち手への影響をわかりやすく紹介します。
数字は、警察庁の統計と上場メーカーの決算資料で確認できたものだけを使っています。ホールの目線で、新台が売れにくい理由を、順番に確認しましょう。
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パチンコの新台販売台数の推移
パチンコの新台販売台数は、2021年度をピークに減り続けています。2025年度は前の年から約9%減ったと推計されています。
パチンコとパチスロの市場販売台数(2020〜2026年度)
藤商事の決算説明資料には、遊技機の市場販売台数の推移が載っています。2024年度までは矢野経済研究所の実績値です。2025年度は藤商事の推計、2026年度は藤商事の予測です。
| 年度 | パチンコ | パチスロ |
|---|---|---|
| 2020年度 | 約101.1万台 | 約48.7万台 |
| 2021年度 | 約113.1万台 | 約67.3万台 |
| 2022年度 | 約105.6万台 | 約69.8万台 |
| 2023年度 | 約87.3万台 | 約78.1万台 |
| 2024年度 | 約84.6万台 | 約69.8万台 |
| 2025年度(推計) | 約76.8万台 | 約63.7万台 |
| 2026年度(予測) | 約70.0万台 | 約70.0万台 |
出典:藤商事「2026年3月期 決算説明資料」(2026年5月12日)
パチンコは、2021年度の約113万台から4年で約3割減りました。2025年度の約76.8万台は、2024年度から約9%少ない数字です。
2026年度の予測は約70万台です。この予測どおりなら、パチンコとパチスロの販売台数がほぼ並ぶ形です。
2026年4〜6月のパチンコ販売台数は前年同期比12%減
SANKYOも、2026年8月の決算説明資料で市場の数字を出しています。こちらはSANKYO自身の推計です。
| 項目 | パチンコ | パチスロ |
|---|---|---|
| 2026年4〜6月の総販売台数 | 約19万台(前年同期比12%減) | 約18万台(前年同期比2%増) |
| 前年同期 | 約21万台 | 約17万台 |
| 2026年度の総販売台数予測 | 約70万台 | 約75万台 |
| 2025年度(推計) | 約80.2万台 | 約70.0万台 |
出典:SANKYO「2027年3月期 第1四半期 決算説明資料」(2026年8月6日)
2025年度の推計値は、藤商事とSANKYOで少し違います。どちらの資料でも、2026年度のパチンコは約70万台の見込みです。
2社の数字を並べると、パチンコは1割前後の減少が続くと見られていることが分かります。いっぽうパチスロは、横ばいから増加の見通しです。この差は覚えておきましょう。

パチスロは前年並みなのに、パチンコだけが減ってる。差がはっきり出てるな。
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ホールがパチンコの新台を買わなくなった背景
ホールがパチンコの新台を買わなくなった背景は、ひとつではありません。統計と決算資料から読み取れる理由を5つ紹介します。
パチンコ店の数が4年で約2,000店減った
1つ目は、新台を買うお店そのものが減っていることです。警察庁の統計では、ぱちんこ営業の許可数は次のように推移しています。
| 年末 | ぱちんこ営業の許可数 | 前年からの増減 |
|---|---|---|
| 2021年 | 8,458件 | - |
| 2022年 | 7,665件 | 793件減 |
| 2023年 | 7,083件 | 582件減 |
| 2024年 | 6,706件 | 377件減 |
| 2025年 | 6,464件 | 242件減 |
出典:警察庁「令和7年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯等の取締り状況について」
2021年末から2025年末までに、1,994件減りました。率にすると約24%の減少です。減るペースは落ちてきましたが、毎年200店以上が減っているわけです。
パチンコの設置台数が減り、パチスロの比率が上がった
2つ目は、お店の中でパチンコ台そのものが減っていることです。ホールに置かれている台数は、警察庁の統計で次のとおりです。
| 年末 | パチンコ | パチスロ | パチンコの比率 |
|---|---|---|---|
| 2021年 | 2,338,294台 | 1,475,703台 | 61.3% |
| 2022年 | 2,205,332台 | 1,358,568台 | 61.9% |
| 2023年 | 2,077,641台 | 1,347,466台 | 60.7% |
| 2024年 | 1,969,913台 | 1,355,839台 | 59.2% |
| 2025年 | 1,872,041台 | 1,362,177台 | 57.9% |
出典:警察庁「令和7年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯等の取締り状況について」
パチンコの比率は、パチンコとパチスロの合計に占める割合を計算したものです。
2025年の1年間で、パチンコは97,872台減りました。いっぽうパチスロは6,338台増えています。パチンコの島を減らしてパチスロに回す動きが、数字にも表れていますね。
パチンコの稼働が低調で新台選びが慎重に
3つ目は、パチンコの稼働です。SANKYOは2026年4〜6月のパチンコ市場について、低調な稼働を背景に、ホールの新台選びが一段と慎重になったと説明しています。
反対にパチスロは、稼働がゆるやかに伸びているとしています。そのため新台を買う需要も安定しているそうです。お客さんがつく機種にお金を回すのは、ホールとして自然な判断といえます。
小さなお店が減り、大きなお店が増えている
4つ目は、お店の規模の変化です。警察庁の統計では、台数ごとの営業所数が次のように変わりました。
| 設置台数 | 2021年末 | 2025年末 |
|---|---|---|
| 100台以下 | 284件 | 135件 |
| 101〜300台 | 2,613件 | 1,365件 |
| 301〜500台 | 2,881件 | 2,173件 |
| 501〜1,000台 | 2,364件 | 2,369件 |
| 1,001台以上 | 316件 | 422件 |
出典:警察庁「令和7年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯等の取締り状況について」
300台以下のお店は、4年で半分ほどになりました。いっぽう1,001台以上の大型店は106件増えています。
大型店は1店で多くの台を入れ替えます。それでも、お店の数そのものが減れば、新台を買う先は減ります。小さなお店が閉じた分だけ、メーカーの売り先も細っているわけです。
パチンコの新機種の数も減っている
5つ目は、市場に出る新機種の数です。SANKYOの資料には、全メーカーの販売タイトル数の推計が載っています。甘デジやリユース機などを除いた数です。
| 年 | パチンコの販売タイトル数 | パチンコの型式試験の適合数 |
|---|---|---|
| 2021年 | 87 | 313 |
| 2022年 | 76 | 230 |
| 2023年 | 69 | 186 |
| 2024年 | 71 | 223 |
| 2025年 | 66 | 235 |
出典:SANKYO「2027年3月期 第1四半期 決算説明資料」(2026年8月6日)
型式試験の適合数は、保通協とGLI Japanの数字です。パチンコの販売タイトル数は、2021年の87から2025年は66まで減りました。
藤商事も、2025年度はパチンコの販売台数が当初計画の58,000台に届かず、42,036台にとどまったと説明しています。メーカーの側から見ても、売れる台数が読みにくくなっているところです。
業界の上場企業の位置づけをざっくりつかむなら、日経業界地図 2027年版のような業界地図が便利です。メーカーの名前と規模を見比べて、全体像を確認しておきましょう。



お店が減って、台が減って、機種も減る。新台が売れにくいのは、ひとつの理由じゃないってことだな。
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パチンコの新台の価格とメーカーの対策
パチンコの新台の価格も、ホールにとっては大きな問題です。メーカーの中には、価格そのものを見直す動きが出ています。
SANKYOのパチンコ新台は本体価格499,000円の方針
SANKYOは2026年1月5日に、パチンコ機の新しい価格方針「SANKYO YELLプライス」を発表しました。2026年度にホールへ導入する主力のパチンコ新機種について、本体販売価格を499,000円(税抜)とする方針です。
すべての機種が対象ではありません。機種ごとの価格や条件は、タイトルの発表時に案内するとしています。目的は、ホールの設備投資の負担を軽くすることです。
月額2万円で借りられる羽根モノも登場
同じ発表で、SANKYOは羽根モノのレンタルプランも打ち出しました。「KUGITAMA YELLプラン」という名前です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 新しい羽根モノ機 |
| 料金 | 月額2万円(税抜)から |
| 開始時期 | 2026年11月から |
| ねらい | ホールの初期負担を抑え、遊技初心者にも低予算でパチンコを楽しんでもらう |
出典:SANKYO「パチンコ機の新価格方針と KUGITAMA 低価格レンタルプランを発表」(2026年1月5日)
買うのではなく、月ごとに借りる形です。一度にまとまったお金を出さずに、新しい台を置けるわけです。
ホールが台を買うときの払い方では、分割払いのサービスも出てきました。仕組みはPROTOCOLの遊技機分割払いの解説で紹介しています。メーカー再編の動きは、SANKYOのA-gon完全子会社化の記事もあわせてチェックしましょう。



値段を下げる、月額で貸す、分割で払う。台を入れやすくする工夫がいろいろ出てきてるぞ。
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パチンコの新台販売台数の減少が打ち手に関わること
パチンコの新台販売台数が減ると、打ち手にもいくつか関わることがあります。統計から言えることに絞って紹介します。
パチンコの島が小さくなり、パチスロが広がる
2025年は、パチンコが約10万台減り、パチスロは少し増えました。よく行くお店でも、パチンコのコーナーが縮んでいるかもしれません。
打ちたいパチンコ機種があるときは、事前に設置店を確認しておきましょう。台数の少ない機種ほど、置いているお店が限られます。
新台の情報は早めに集めておく
新機種の数が減るぶん、1機種あたりの注目は集まりやすくなります。導入日やスペックは、パチンコ必勝ガイド 2026年12月号のような攻略誌でまとめて追えます。
業界全体の会社の動きを知りたい人は、「会社四季報」業界地図 2027年版も役に立ちます。個人的には、メーカーの値下げや貸し出しの動きが、新台の入り方をどう変えるかが気になるところです。



打ちたい台は、置いてる店を先に探しておく。これだけで空振りが減るぞ!
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【まとめ】パチンコの新台販売台数が減っている理由
- パチンコの市場販売台数は2021年度の約113万台から、2025年度は約76.8万台(藤商事の推計)まで減った
- 2026年4〜6月のパチンコ販売台数は約19万台で、前年同期比12%減(SANKYOの推計)
- 2026年度のパチンコ販売台数は、藤商事とSANKYOのどちらも約70万台と予測している
- ぱちんこ営業の許可数は2021年末の8,458件から2025年末は6,464件に減った
- 2025年はパチンコの設置台数が97,872台減り、パチスロは6,338台増えた
- 300台以下の小さなお店が減り、パチンコの新機種のタイトル数も減っている
- SANKYOは主力パチンコ新機種の本体価格を499,000円(税抜)とする方針と、月額2万円からの羽根モノのレンタルを打ち出した
パチンコの新台販売台数の減少は、お店の数・台の数・稼働・機種の数が重なった結果です。メーカーの価格の見直しが、どこまで効いてくるか、続報も見ておきたいですね。
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